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◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第1号)◇◆◇「法定相続人」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第2号)◇◆◇「法定相続分@」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第3号)◇◆◇「法定相続分A」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第4号)◇◆◇「法定相続分B」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第5号)◇◆◇「法定相続分C」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第6号)◇◆◇「代襲相続」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第7号)◇◆◇「数次相続」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第8号)◇◆◇「同時存在の原則」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第9号)◇◆◇「胎児の扱い」
◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第10号)◇◆◇「同時死亡の推定」



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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第1号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合

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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識

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 第1回目である今回は、「遺言書を書く前に知っておきたい予備知識」と題し
て解説したいと思います。予備知識がないと、そもそも何のために遺言書を書く
のかが深く理解できませんので。

 遺言を知るためには、まず、民法で定められている相続について知っておく
必要があります。今回はその相続の中ででてくる「法定相続人」について解説
したいと思います。
 なぜならば、遺言のない相続の場合、民法で定められた相続の手続きに従い、
原則、「法定相続人」が「法定相続分」を相続することになるからです。
 遺言は、この民法で定められた相続の手続きを修正したい場合に必要となりま
す。
「法定相続分」については次回に解説したいと思います。


<法定相続人>

 遺言がない場合の相続は、どういった扱いになるかというと、民法で定められ
ている相続人が相続することになります。民法では、相続人になれる人間の優先
順位が決められていて、その中の最先順位者が相続権を取得することになります。
また、最先順位者は、同一順位の者が複数いれば、その複数の者が相続人になり
ます。

 わかりやすくいうと、民法で決められている「相続人になれる候補者の中で、
最も優先順位が高い候補者のみ」が相続権を取得することができるのです。です
から、そもそも候補者になれない人間および、候補者になっても最先順位者にな
れない人間は相続権を取得することはできません。なお、遺言者(被相続人)の
配偶者は、常に相続権を取得することができる相続人になります。

 優先順位は、下記の様になります。

   第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
   第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
   第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)

 「子とその代襲相続人」の代襲相続人とは、例えば、孫のことで、子が既に死亡
(廃除・欠格含む)している場合に、その子にかわって、相続権を取得することに
なります。また、孫が既に死亡等している場合は、ひ孫が相続権を取得することに
なります。

 「直系尊属」とは、父母・祖父母などのことで、祖父母は、父母の両方が既に
死亡(放棄含む)している場合に相続権を取得することになります。

 「兄弟姉妹とその代襲相続人」の代襲相続人とは、甥姪のことで、兄弟姉妹が
既に死亡(廃除・欠格含む)している場合に、その兄弟姉妹にかわって、相続権を
取得することになります。兄弟姉妹の代襲相続人は、甥姪まででストップです。


 上記の順位は、第1順位の者が存在していれば、その者が相続権を取得でき、
第1順位の者が既にすべて死亡(相続放棄含む)している場合に、はじめて第2
順位の者が相続権を取得できます。同じように、第1順位・第2順位の者がすべて
既に死亡(相続放棄含む)している場合に、第3順位の兄弟姉妹等が相続権を取得
できます。


<まとめ>

法定相続人とは、

1,相続人になれる優先順位が決められていて、その最先順位者のグループの相続人
のみが相続権を取得できる。(後順位者は、前順位者が1人でもいれば、相続権を
取得できない。)
 優先順位は、

第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)

2,遺言者の配偶者は常に相続人になり相続権を取得できる。

 上記が、民法で決められた遺言がない場合の原則的な相続の方法です。この手続
きを修正したい場合に遺言が必要となります。
(例えば、子供はいるが、財産の一部を兄弟姉妹に残したい場合や、介護をして
 くれた、長男の嫁に財産を残したい場合など。)


 次回は、「遺言書を書く前に知っておきたい予備知識」の二回目として、相続に
でてくる言葉で「法定相続分」について解説したいと思います。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第2号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その2

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 今回は、遺言書を書く前に知っておきたい予備知識の2回目として、
「法定相続分」について解説したいと思います。

 前回は「法定相続人」について解説しました。おさらいすると、民法では、
相続人になれる優先順位が決められていて、その中で、最先順位に属する
グループの者だけが相続人になれること。後順位の者は、先順位の者がすべて
いない場合に初めて相続人になれること。被相続人の配偶者は常に相続人にな
ることを解説しました。

    第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
    第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
    第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)

 遺言は上記の手続きを一部修正して、例えば、本来相続人になれない者に、
遺産を与えたり(遺贈)、今回解説する法定相続分を修正したい場合に必要に
なります。
 
 
<法定相続分1>

 法定相続分とは、前回解説した法定相続人がもらうことできる、民法上の
遺産の取り分のことです。

考え方としては、
1,配偶者がいる場合と、いない場合
2,同順位者間(例えば、子が複数いる場合など)での分けかた
3,第1〜3順位者がいない場合
にポイントを置いて考えると理解しやすいです。
今回は1と3について解説したいと思います。(2については次回)

被相続人に配偶者がいる場合の、それぞれの順位者との取り分です。
以下のような割合になります。

   配偶者:第1順位者 → 1/2:1/2
   配偶者:第2順位者 → 2/3:1/3(第1順位者がいない場合)
   配偶者:第3順位者 → 3/4:1/4(第1、2順位者がいない場合)

同様に、
配偶者がいない場合では、

   配偶者なし:第1順位者 → 0:100%
   配偶者なし:第2順位者 → 0:100%(第1順位者がいない場合)
   配偶者なし:第3順位者 → 0:100%(第1、2順位者がいない場合)

配偶者がいないので、最先順位者のグループが100%取得することになります。

最後に、
配偶者のみで、第1〜3順位の者がすべていない場合は、

   配偶者:第1〜3順位者なし → 100%:0

配偶者がすべてを相続することになります。
(配偶者も第1〜3順位者もすべていない場合は後日解説します。)


<まとめ>

 簡単にまとめると下記のようになります。

   配偶者  :第1順位者 → 1/2:1/2
   配偶者  :第2順位者 → 2/3:1/3(第1順位者がいない場合)
   配偶者  :第3順位者 → 3/4:1/4(第1、2順位者がいない場合)
   配偶者なし:第1順位者 → 0:100%
   配偶者なし:第2順位者 → 0:100%(第1順位者がいない場合)
   配偶者なし:第3順位者 → 0:100%(第1、2順位者がいない場合)
   配偶者  :第1〜3順位者なし → 100%:0

 遺言がない場合、前回解説した「法定相続人」が今回の「法定相続分」を
原則として相続することになります。遺言は、これを修正したい場合に必要と
なります。


 次回は、今回の知識をベースにして、同順位者が複数いる場合、例えば、
子が数人、兄弟姉妹が数人いる場合ではどうなるかについて解説したいと思い
ます。実際の相続では、こちらのケースの方が多いと思います。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第3号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その3

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 今回は、遺言書を書く前に知っておきたい予備知識、「法定相続分」の
2回目として解説したいと思います。


 前回、前々回と「法定相続分」「法定相続人」について解説しました。
おさらいすると、
 法定相続人とは、民法では相続人になれる優先順位が決められていて、
その中で、最先順位に属するグループの者だけが相続人になれること。
後順位の者は、先順位の者がすべていない場合に初めて相続人になれること。
被相続人の配偶者は常に相続人になることを解説しました。

    第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
    第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
    第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)

 また、法定相続分とは、上記のルールに従い相続人となった者が、もらう
ことができる民法上の遺産の取り分のことで、前回は配偶者と各順位者の間
での法定相続分について解説しました。

  配偶者  :第1順位者 → 1/2:1/2
  配偶者  :第2順位者 → 2/3:1/3(第1順位者がいない場合)
  配偶者  :第3順位者 → 3/4:1/4(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者なし:第1順位者 → 0:100%
  配偶者なし:第2順位者 → 0:100%(第1順位者がいない場合)
  配偶者なし:第3順位者 → 0:100%(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者  :第1〜3順位者なし → 100%:0


 今回は、同順位者の相続人が複数(例えば、第1順位者の子供が複数など)
存在する場合はどうなるか、について解説したいと思います。


 結論は簡単で「同順位の相続人が複数いる場合は、その相続人間での相続分は
原則、等分となる」ということです。
 例題で考える方がわかりやすいので、下記例題で解説したいと思います。


例1:夫には妻が存在し、子供が3人生存している。(既に死亡している子供は
いないものとします)この状態で夫が死亡した。

 被相続人(夫)には、配偶者(妻)が存在するので、配偶者は常に相続人に
なります。
 また、被相続人には、子供が存在します。子供は相続に関して第1順位者です。
よってこの例では、配偶者と第1順位者である3人の子供が共同相続人となります。
 では法定相続分はいかほどになるかというと、配偶者と第1順位者の相続です
ので、
  配偶者:第1順位者→1/2:1/2 となり、
 配偶者は、被相続人の遺産の1/2を相続します。
 子供は、残りの1/2を3人で等分、つまり1/2を3等分して、各々1/6づつを
相続することになります。

 もし、このケースで子供が10人存在する場合は、子供は、残りの1/2を10人
で等分、つまり1/2を10等分して、各々1/20づつを相続することになります。


例2:夫には、妻は存在しない(離婚など)が、子供が3人生存している。
(既に死亡している子供はいないものとします)この状態で夫が死亡した。

 被相続人(夫)には、配偶者(妻)は存在しないが、第1順位者である子供が
存在します。よって相続分は、
  配偶者なし:第1順位者→0:100% ですので、
 子供が100%遺産を相続することになります。
 その100%を子供3人で等分、つまり3等分して、各々1/3づつを相続する
ことになります。

 もし、このケースで子供が10人存在する場合は、100%を10人で等分、
つまり10等分して、各々1/10づつを相続することになります。

 上記の2例は、被相続人を夫、配偶者を妻とのイメージで解説していますが、
被相続人が死亡した妻で、配偶者が夫のケースでも同じ考え方になります。
(妻が、預金や不動産をたくさんもっているなど)


例3:夫には、妻は存在するが、子供や孫は存在しない。夫には父親と母親が
生存していて、この状態で夫が死亡した。

 被相続人(夫)には、配偶者(妻)が存在するので、配偶者は常に相続人に
なります。
 次に、第1順位者の子供やその代襲者(孫など)が一人も存在しないので、
相続権が第2順位者へ移ります。
 第2順位者は被相続人の直系尊属であるので、被相続人の父と母が相続人となり、
配偶者と父母が共同相続人となります。相続分は、
  配偶者:第2順位者→2/3:1/3 となります。
 配偶者が2/3を、残り1/3を父と母の2人で等分して、父と母はそれぞれ1/6
づつを相続することになります。


例4:夫には、妻や子供・孫は存在しない。夫の母親は生存しているが、父親は
既に死亡している。母方の祖父と祖母および父方の祖父と祖母は生存している。
この状態で夫が死亡した。

 被相続人(夫)には、配偶者(妻)が存在しない。
 次に、第1順位者の子供やその代襲相続人(孫など)が存在しないので、相続権
が第2順位者へ移動する。
 第2順位者は、被相続人の直系尊属であるので、母親と母方の祖父と祖母および
父方の祖父と祖母の5人が存在する。よって相続分は、
  配偶者なし:第2順位者→0:100% となります。
 ところで、直系尊属間では、被相続人からの親等の近い者を優先するという決まり
があるため、母親(1親等)が祖父母(2親等)に優先し、この場合、母親1人が
遺産を100%相続することになります。

 上記のケースで、母親が既に死亡している場合は、母方の祖父母および父方の
祖父母の4人が共同相続人となり、100%の遺産を4人で4等分することにな
ります。


例5:夫には妻が存在するが、子供や孫は存在しない。父母や祖父母も存在しない。
(直系尊属は既に死亡しているものとします)兄と妹が1人づつ存在する(兄弟姉妹
には、これ以外に既に死亡している兄弟姉妹は存在しないものとします)
この状態で、夫が死亡した。

 被相続人(夫)には、配偶者(妻)が存在するので、配偶者は常に相続人になり
ます。次に、
第1順位者の子供やその代襲者(孫など)が一人も存在しないので、相続権が
第2順位者へ移り、第2順位者の直系尊属が一人も存在しないので、相続権が
第3順位者へ移ります。第3順位者の兄弟姉妹が2人存在するので、
配偶者と兄と妹が共同相続人となります。相続分は、
  配偶者:第3順位者→3/4:1/4 となります。
 兄と妹はこの1/4を等分、つまり1/4を2等分して、それぞれ1/8づつを
相続することになります。


注意すべきポイントとしては、第2順位者の直系尊属や第3順位者の兄弟姉妹が
でてくる場合に、被相続人の配偶者の父母(義理の父母)や
配偶者の兄弟姉妹(義理の兄弟)は相続人になりませんので注意してください。
(相続人になれる可能性のあるのは、被相続人の直系尊属や被相続人の兄弟姉妹
です。)
 また、上記の説例では、代襲相続や数次相続を考えなくてよい設定にしてい
ますが、実際問題としては、代襲相続や数次相続が起きていないかなど考慮して
いかなくてはなりません。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第4号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その4

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 前回「同順位者間での相続分は原則等分になる」と解説しました。
一部例外がありますので、今回はその例外のケースを解説していきたいと思い
ます。
    第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
    第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
    第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)


例外のケースとは、
1、子に嫡出子と非嫡出子がいる場合
2、兄弟姉妹に、半血の兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合
3、代襲相続が発生している場合
です。


1、子に嫡出子と非嫡出子がいる場合
 非嫡出子の相続分は嫡出子の1/2(嫡出子:非嫡出子→2:1)となります。
嫡出子とは、簡単に説明してしまうと、婚姻関係にある夫婦から生まれた子の
ことです。逆に、非嫡出子とは、婚姻関係にない男女から生まれた子のことです。
この場合、母親とは原則分娩により、父親とは認知届により非嫡出子としての
親子関係が生じます。(父親とは、認知がないと法律上の親子関係は生じませんので、
相続人にはなれなせん。ちなみに、父親の死亡後においても、一定期間内であれば
強制認知の訴えが可能です。)


例1:夫には妻が存在し、妻との間に子Aと子B、愛人との間の子C(認知済)が
存在する。(既に死亡している子供はいないものとします)
この状態で夫が死亡した。

 被相続人(夫)には配偶者(妻)と第1順位者である子供AとB及びCが存在
する(認知済の愛人との子Cも夫の子であることに違いはありません)ので、
相続分は、
  配偶者:第1順位者 →1/2:1/2
となります。
配偶者が1/2を、残りの1/2を子供が相続します。
 ところで、妻との間の子Aと子Bは嫡出子になります。一方、愛人との間の子Cは
非嫡出子となります。
 嫡出子と非嫡出子の相続分は2:1となるので、子供の相続分1/2を、
嫡出子A:嫡出子B:非嫡出子C=2:2:1の割合で相続することになります。
よって、
嫡出子A=1/2×2/(2+2+1)=2/10
嫡出子B=1/2×2/(2+2+1)=2/10
非嫡出子C=1/2×1/(2+2+1)=1/10
をそれぞれ相続することになります。
なお、愛人は配偶者ではないので、相続分はありません。


 次回は、同順位者間での相続分の例外の2つ目として、「兄弟姉妹に半血の
兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合」について解説したいと
思います。



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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第5号)

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 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その5

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 前回、前々回と「同順位者間での相続分は原則等分になる」と解説しました。
一部例外(下記参照)がありますので、今回はその例外の二つめのケース
「兄弟姉妹に、半血の兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合」を
解説したいと思います。

例外のケースとは、
1、子に嫡出子と非嫡出子がいる場合
2、兄弟姉妹に、半血の兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合
3、代襲相続が発生している場合
です。

<法定相続人>
  第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
  第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
  第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)
  第2第3順位の者は、先順位の相続人がいない場合にのみ相続人となる
  配偶者は常に相続人となる

<法定相続分>
  配偶者  :第1順位者 → 1/2:1/2
  配偶者  :第2順位者 → 2/3:1/3(第1順位者がいない場合)
  配偶者  :第3順位者 → 3/4:1/4(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者なし:第1順位者 → 0:100%
  配偶者なし:第2順位者 → 0:100%(第1順位者がいない場合)
  配偶者なし:第3順位者 → 0:100%(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者  :第1〜3順位者なし → 100%:0

同順位者間(例えば、子と子、父親と母親間)では相続分は原則、等分となる。
ただし、
例外1:子に嫡出子と非嫡出子がいる場合は、非嫡出子の相続分は嫡出子の
相続分の1/2となる。

以上は前回までのまとめです。


(本題はここから)
1、兄弟姉妹に、半血の兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合

 被相続人の死亡時に、第1順位の子供等および第2順位の父母等が既に死亡
している場合、第3順位の兄弟姉妹が相続人となります。
 この相続人(兄弟姉妹)間では、相続分は原則、等分なのですが、被相続人の
父母の両方を同じくする兄弟姉妹と、一方のみを同じくする兄弟姉妹では、
相続分が違ってきます。
 父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする
兄弟姉妹の相続分の1/2となります。


例1:兄弟ABCには母(又は父)を異にする兄弟Dが存在する。
Aには、配偶者や子供、孫などは存在しないし、自分の父母や祖父母等は
すでに死亡している。この状態でAが死亡した。Aの相続人と相続分は?

 Aには、第1順位者の子供や孫など、第2順位の父母等が存在しないので、
第3順位の兄弟姉妹が相続人となります。この場合、BCのみならずDも
相続人となりますので注意してくだい。
 Aには配偶者が存在しないので、BC及びDが100%の遺産を相続します。
 父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(半血)の相続分は、父母の両方を同じく
する兄弟姉妹(全血)の相続分の1/2であるので、
全血B:全血C:半血D=2:2:1の割合で相続することになります。
よってそれぞれの相続分は、
B=2/(2+2+1)=2/5
C=2/(2+2+1)=2/5
D=1/(2+2+1)=1/5
となります。


例2:兄弟ABCには母(又は父)を異にする兄弟Dが存在する。
Aには、配偶者Eが存在するが、子供や孫などは存在しないし、自分の父母や
祖父母等はすでに死亡している。この状態でAが死亡した。
Aの相続人と相続分は?

 Aには、第1順位者の子供や孫など、第2順位の父母等が存在しないので、
第3順位の兄弟姉妹であるBCDが相続人となります。
 また、Aの配偶者Eは常に相続人となるので、BCDEが相続人となります。
 配偶者と第3順位者間の相続分は
   配偶者:第3順位者 → 3/4:1/4
となるので、配偶者Eが遺産の3/4を相続します。
残りの1/4をBCDが相続することになりますが、例題1と同じ理由で、
   B:C:D→2:2:1
の割合で相続することになります。
よって、
B=1/4×2/5=2/20
C=1/4×2/5=2/20
D=1/4×1/5=1/20
E=3/4をそれぞれ相続することになります。


2、まとめ

 被相続人の兄弟姉妹が相続人となるケースで、兄弟姉妹に異母(異父)兄弟が
存在する場合の相続分は、
  父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の両方を同じくする
兄弟姉妹の相続分の1/2となります。


次回は、代襲相続について解説したいと思います。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第6号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その6

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 前回までに「同順位者間での相続分は原則、等分になる」と解説しました。
今回は例外の3つ目の代襲相続が発生している場合について解説したいと思い
ます。

例外(同順位者間での相続分が等分にならない)ケースとは、
1、子に嫡出子と非嫡出子がいる場合
2、兄弟姉妹に、半血の兄弟姉妹(異母兄弟、異父兄弟など)が存在する場合
3、代襲相続が発生している場合
です。

(今回はここから)
 代襲相続とは、被相続人の死亡以前に、相続人となるべき者が死亡等によって、
相続権を失っている場合に、その者の子などの直系卑属が、その者に代わって
同順位者として、その者の受ける相続分を相続する制度です。
 代襲相続を考えないといけないのは、第1順位者が相続人となるケースと、
第3順位者が相続人となるケースです。

例1:Aには配偶者B、子CD及び既に死亡している子Eがいるとします。
この状態で、Aが死亡した。それぞれの相続分は?

 配偶者は常に相続人となるので、配偶者Bは相続人となります。
次に子CDは第1順位者ですので、相続人となります。
では、Aの死亡前に既に死亡している子Eはどうかというと、
子Eは、Aの死亡前に既に死亡しているので、相続人となりません。

相続分は、
  配偶者:第1順位者 → 1/2:1/2
ですので、Bが1/2を、残りの1/2を第1順位者である子CDで等分して
C=1/2×1/2=1/4
D=1/2×1/2=1/4
となります。よって相続分は、
配偶者B=1/2
子C=1/4
子D=1/4
となります。

例2:上記の例で、Aの死亡前に既に死亡していた子Eに子FG(Aから見ると孫FG)が
存在するとどうなるでしょうか?

FGは、Aの相続に関して、相続人である子Eの代わりに代襲相続人として、
子CDとともに、同順位者の相続人となります。
相続分は、
  配偶者:第1順位者 → 1/2:1/2
ですので、Bが1/2を、残りの1/2を同順位者である子CDと孫FGで分けるのですが、
等分つまり4等分するのではありません。
まず、子CDと死亡した子Eで等分、つまり3等分します。
子C=1/2×1/3=1/6
子D=1/2×1/3=1/6
子E=1/2×1/3=1/6
Eの子FGはこのEの相続分1/6を等分、つまり2等分して相続することになります。
よって、
F=1/6×1/2=1/12
G=1/6×1/2=1/12

したがって、相続分は、
配偶者B=1/2
子C=1/2×1/3=1/6
子D=1/2×1/3=1/6
孫F=1/6×1/2=1/12
孫G=1/6×1/2=1/12
となります。

 つまり上記の例では、代襲相続人の相続分は、本来の相続人が相続すべきで
あった相続分を、代襲相続人の間で等分した分を相続することになります。


(今までのまとめ)
<法定相続人>
  第1順位:子とその代襲相続人(孫。ひ孫など)
  第2順位:直系尊属(父母・祖父母など、ただし親等の近い者から)
  第3順位:兄弟姉妹とその代襲相続人(甥姪まで)
   第2順位、第3順位の者は、先順位の相続人がいない場合にのみ相続人となる
   配偶者は常に相続人となる

<法定相続分>
  配偶者  :第1順位者 → 1/2:1/2
  配偶者  :第2順位者 → 2/3:1/3(第1順位者がいない場合)
  配偶者  :第3順位者 → 3/4:1/4(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者なし:第1順位者 → 0:100%
  配偶者なし:第2順位者 → 0:100%(第1順位者がいない場合)
  配偶者なし:第3順位者 → 0:100%(第1、2順位者がいない場合)
  配偶者  :第1〜3順位者なし → 100%:0

同順位者間では相続分は原則、等分となる。
 ただし、
  子に嫡出子と非嫡出子がいる場合は、非嫡出子の相続分は嫡出子の相続分の
 1/2となる。
  第3順位者が相続人となるケースで、兄弟姉妹に異母(異父)兄弟が
 存在する場合の相続において、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、
 父母の両方を同じくする兄弟姉妹の相続分の1/2となる。
  代襲相続、再代襲相続によって相続人となる直系卑属の相続分は、その直系尊属が
 受けるべきであった相続分と同じになる。ただし、直系卑属が数人あるときは、
 その各自の直系尊属が受けるべきであった部分について上記の規則(原則、等分
 例外、非嫡出子は嫡出子の1/2など)に従って配分する。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜◇◆◇(第7号)

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 「遺言」ってよく耳にするけど、いったいどうすれば作れるの?難しいの?
どういった事を書けばいいの?など、初めての人にはいろいろ疑問があると思
います。
 また、そもそも遺言ってなんのために書くのか、どういった場合に書いてお
く方がよいのかなど、これから遺言を書こうかと考えている人、またそうでな
い人へ、なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

 遺言書を書いたほうが良いケースはいろいろありますが、さしあたって、
下記のような場合は、遺言書を書くことをおすすめします。

   ・遺産を、法定相続人以外の人に与えたい場合
   ・相続人へ、法定相続分以上(または以下)の財産を与えたい場合
   ・相続人の間で、遺産の分割に関して、紛争が起こりそうな場合


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★遺言書を書く前に知っておきたい予備知識 その7

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 今回は、「数次相続」と「代襲相続」について解説したいと思います。

1、数次相続について
 数次相続とは、第一の相続の財産関係を確定させる前に、その相続人が死亡
してしまい、第二の相続が開始するようなケースです。
 第一の相続関係を確定させるために、相続人の相続人をも考慮に入れないと
いけないので、遺産分割協議が複雑になります。

Aには子BC、Cには配偶者DとCD間の子EFが存在する。
@Aが平成18年に死亡
ACが平成20年に死亡
B平成22年にAの財産について分割協議をしたい場合

Aの死亡時(平成18年時)、子Bと、現在では死んでいるが子Cは生存していたので、
子Bと子Cは、それぞれAの財産の1/2づつを相続します。
次に、
平成20年に、Cが死亡したので、先にCが生前取得していた、
Aの財産の1/2の権利を、Cの相続人DEFで相続することになります。
DEF間の法定相続分は、配偶者と子の相続になるので、
D:E:F=2:1:1
になり、Aの財産の1/2の権利をこの割合で分配することになります。
よって、
D:E:F=1/4:1/8:1/8
したがって、Aの財産については、
Bが1/2、Dが1/4、Eが1/8、Fが1/8を取得する権利があります。

ちなみに、Cには、Aから相続した財産とは別に、C本来の財産もある場合、
DEFで相続することになります。
また、
@とAの期間の間に、つまりCの生存中にAの財産について、BとCで遺産分割など
相続関係を確定(名義変更など)しておけば、今回のようなCの相続人DEFを
考慮する必要はないことになりました。
相続関係を確定せずに長年放っておくと、相続人の相続人を考慮に入れなければならず、
芋ずる式に相続人等が増えていくことになります。


2、代襲相続について
 代襲相続とは、本来、相続人となるべき子Xが、被相続人より前に死亡している
場合に、その子Xの子供Yが、Xの代わりの相続人となり、相続するケースです。

Aには子BC、Cには配偶者DとCD間の子EFが存在する。
@Cが平成16年に死亡
AAが平成18年に死亡
B平成22年にAの財産について分割協議をしたい場合

Aの死亡時(平成18年時)、子Bは生存しているので相続人になります。
一方、子Cは平成18年には既に死亡しているの相続人にはなりませんが、
Cには、子EFが存在するので、EFが代襲相続人となります。
BCがそれぞれ1/2づつを相続し、Cのみかけの相続分をEFで等分するので、
Bが1/2、Eが1/4、Fが1/4を取得することになります。
この場合、Cの配偶者Dは権利を取得しません。
ちなみに、Cの財産の相続については、別途DEFが相続人となり
相続することになります。

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  ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第8号)◇◆◇「同時存在の原則」

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 相続において、相続人を特定する考え方として、「同時存在の原則」
という考え方があります。今回はこれについて解説したいと思います。

 同時存在の原則とは、対象とする被相続人が死亡した時点で、
これを承継する相続人は権利能力者として存在していなければならないという
考え方です。

Aに子Bがいる場合、
Aの相続(財産)に関して、BがAより1秒でも長く生きていれば、Bは相続人に
なります。
仮に今現在Bが死亡していたとしても相続人(Aの死亡時点では、まだBは生存して
いたため)となります。
Aの財産の相続関係が確定していない(遺産分割協議をしていない)場合、
数次相続が発生したことになります。

反対に、
BがAより1秒でも先に死んでいると、Bは相続人(Aの死亡時点では、Bはすでに
死亡している)になりません。

この場合、もしBに子Cがいて、CがAより1秒でも長く生きていれば、
今現在Cが死んでいてもCが代襲相続人(Aの死亡時点で、Cはまだ生存していた)
となります。(代襲相続と数次相続が発生)

CがAより1秒でも先に死亡していた場合、Cは代襲相続人(Aの死亡時点で、
Cはすでに死亡している)になりません。再代襲の問題となります。
この場合、つまりBもCもAより先に死亡している場合、
Aの財産の相続に関して、BとCの死亡の先後は問題となりません。


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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第9号)◇◆◇「胎児の扱い」

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 今回は、相続における「胎児」の扱いについて解説したいと思います。
 民法上「胎児」は、(1)相続 (2)遺贈 (3)不法行為に基づく損害賠償の請求権
については既に生まれたものとみなされます。
 「胎児」とは、まだ母親のお腹の中にいる子供のことです。
父親が死亡して相続が開始した時点で、まだお腹の中にいる胎児は相続人となります。
胎児は、第1順位の相続人となりますので、相続開始直後に遺産分割協議をする場合
相続人の特定等(相続開始時子供がいなかったなど)、特に注意が必要です。
胎児の出生前に行われた遺産分割協議は、胎児が生きて出生した場合無効となります。

もし、胎児が「死産」で生まれた場合は、胎児は既に生まれたものとはみなされない
扱いとなります。
「死産」とは、母親のお腹の中で死亡した場合や、分娩中に死亡した場合です。
生きて生まれて分娩直後に死亡したケースは死産とはなりません。数次相続が発生した
ことになります。



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   ◇◆◇遺言の法律知識 〜誰でもできる遺言〜(第10号)◇◆◇「同時死亡の推定」

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 今回は、「同時死亡の推定」について解説したいと思います。
同時死亡の推定とは、例えば、親と子が一緒に航空機の乗っていて墜落した場合など、
被相続人と相続人の死亡の前後がわからない場合に、同時に死亡したものと推定する
規定です。
 同時死亡者間では、相続は起こりません。(ただし、代襲相続は起こりえます。)
 親Aとその子Bが同時に死亡した場合、Aの相続に関し子Bは相続人となりません。
なお、Aに別に子CがいればCは相続人になります。また、子Bに子D(Aから見て孫)が
いれば、DはAの相続に関して代襲相続人になります。

一方、子Bの相続について、Dは相続人になります。ようするに、DはAの財産の代襲相続人
とBの財産の相続人になります。これは似てるけど数次相続ではありません。

 最後に、親Aとその子Bが同時に死亡した場合で、Bに子や孫がいない場合、
Bの相続に関し親Aは第2順位の相続人ですが、同時死亡しているので相続人となりません。



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